NSAによるスマートフォンセキュリティ提言
NSAは、iPhoneやAndroidユーザーに対して、デバイスの電源をオフにしてから再度オンにすることを提案しています。
この提言は2020年にNSAが公開した「モバイルデバイスのベストプラクティスガイド」に記載されていました。
このガイドでは、スマートフォンが様々な脅威にさらされていることが指摘されています。
多くの機能が利便性と機能性を提供する一方で、セキュリティが犠牲になっているのが現状です。
そのため、技術に詳しくないユーザーでも実行できる簡単な対策を提案しています。
具体的には、強力なPINやパスワードの使用、生体認証ロック、定期的なソフトウェア更新などが推奨されています。
一方で、携帯電話のルート化や脱獄、不明なリンクやファイルの利用は避けるべきとされています。
特に注目されているのは、デバイスの電源をオフにしてオンにすることで、スピアフィッシングやゼロクリック攻撃などの脅威を軽減できるという提案です。
これは非持続型のマルウェアを除去する効果があるとされています。
ただし、この方法は万能の解決策ではありません。
高度なスパイウェアは永続性を持ち、再起動後も再び悪用されるバイナリペイロードに依存するため、完全な防御とはなりません。
専門家によると、定期的なOSアップデートを行い、2要素認証の利用など、他の対策と組み合わせることが重要だとされています。
また、単なるパフォーマンス向上のためにも、定期的な再起動は良い習慣だと指摘されています。
NSAの提言は、セキュリティ強化のための1つの方法として示されたものです。
ユーザー一人一人が状況に応じて適切な対策を講じることが求められます。